Oracle(オラクル)とDelphi(デルフィ)というソフトウエア名の由来である古代ギリシャ

Oracle(オラクル)とDelphi(デルフィ)というソフトウエア名の由来である古代ギリシャ

「Oracle(オラクル)」という名前の由来は、古代ギリシャの「神託(オラクル)」にあります。

🔮「Oracle(オラクル)」という言葉の古代ギリシャ的背景

  • 語源:ラテン語「oraculum」 → ギリシャ語「χρηστήριον(chrēstērion)」など
    • 古代ギリシャでは、神からの啓示や予言を授ける場所や人物(巫女)を「オラクル(神託)」と呼びました。
    • もっとも有名なのは、**デルポイの神託(デルフィの巫女ピュティア)**です。

💡企業名「Oracle」の由来

  • アメリカの「Oracle Corporation」は、1977年にラリー・エリソンらによって設立されました。
  • 当初の開発プロジェクトが**CIAの極秘プロジェクト「Oracle」**だったため、これをそのまま製品・会社名に流用。
  • このCIAプロジェクト名自体が、「すべてを知る者、未来を予見する情報システム」という神託的(オラクル的)存在を意味していたとされます。

🏛 古代ギリシャとのつながり

  • 古代ギリシャにおける「オラクル」は、神から人間へのインターフェースでした。
  • 現代の「Oracle Database」は、情報(データ)へのアクセスを可能にするインターフェースです。
  • この点で、「真理への窓口」という意味合いが、比喩的に引き継がれています。

🏛 Delphi(デルフィ)という名前の由来

▶ 古代ギリシャ:デルポイの神託所

  • Delphi(Δελφοί) は、アポロン神を祀る聖地で、**世界の中心(へその石「オムファロス」)**と考えられていました。
  • 巫女「ピュティア」が、神からの託宣(オラクル)を受けて預言を語る場所でした。
  • 国家から個人まで、重要な決断を前にここを訪れたといわれています。

💻 ソフトウェアとしての Delphi(IDE)

▶ Borland Delphi(1995年リリース)

  • 当時としては画期的だった「ビジュアルなRAD(Rapid Application Development)環境」。
  • Pascal(Object Pascal) をベースとした言語で、Windowsアプリを高速に開発可能。
  • 名前の由来は: 「Oracle(オラクル)に話しかけるために、人々はDelphiを訪れた」
    Delphi(IDE)は、Oracle(DB)に語りかけるツールである、という洒落た発想。

🧠 Oracle × Delphi:神託にアクセスするIDE

項目OracleDelphi
由来神託そのもの(oraculum)神託に触れる場所(デルポイ)
比喩情報の源情報にアクセスする手段
現代の役割データベース管理アプリケーション開発(特にDB連携)

このように、ギリシャ神話の象徴性をソフトウェアに重ねたネーミングは、単なる語呂合わせではなく、機能と役割に深く根ざしています。

90年代前半からWindowsにおけるRAD環境は、このDelphiによって牽引されたといっても過言ではない。画面だけつくるポンコツプログラマはVisual Baiscをつかった。ネイティブコンパイラにより高速にアプリケーションとなるネイティブコードの実行ファイルを生成するDelphiは、通好みであり、かつ実用的であった。Visual Basicがランタイムライブラリなどに多くの影響をうけ、遅いだけでなく、バージョン違いなどの多くの問題を引き起こしていた時代、本物の開発者は Borland Delphiを選択したのであった。

 株式会社 iPLUS ONE