システムというのは仕組みであるので、それを使う人の運用まで含めてシステムであるし、それらをとりまく環境もまたシステムの一部である。
つまりは、コンピュータ上で動作しているハードウエアやソフトウエアやネットワークなどだけはシステムの構成要素で、それらをもちいて組み合わせて作り上げたシステムを、それを使って日々運用し、課題がうまれでて、改善をしてを繰り返すことで運用上のノウハウが蓄積されていくのである。
システムの維持管理などというものは、そういった日常に対して日々の対処の積み重ねであって、何事かがおきてから対処していては維持さえできるわけがない。
保守していくということは、リリースした時点でできていることを保つ。守る。ということである。そのためにも、維持していくためのチェック作業を人がすべて対応していては時間がいくらあっても足りなくなる。これらも、システムの一部として組み込まれて自動化されていなければならない。
具体的には、日次バッチとしてチェック機能が動作して、日々の判断材料がレポートされていることが望ましい。
そこに何かアラートがあがっていれば、その点をエンジニアがより詳細にチェックをし、安全を保障するための作業を行うのである。
ログをみるとか調べるいう点においても闇雲に人がエディタで開いて目視レベル見るというのは現実的ではないので、ツールによって見逃しの無い状態をつくる環境が必要である。
LinuxのOSレベル、通信レベル、動作しているミドルウエア、そして自分たちの構築したシステムなど多岐にわたってのログがでているが、いくらログを吐き出していても、それを活用できていなければ出す意味もないしディスク上のごみになる。
VPSというサーバは、仮想なプライベートサーバである。したがって、この環境はroot権限を与えられて、自己管理することを前提としている。
システムというものはどうしても、機能に集中しがちで、それ以外については後回しになりがちだが、システムに関係するタスクは優先順位ではなく、やるかやらないかの決断だけをすればよい。それは予算とあわせて考えると決断がしやすい。